2020年8月27日木曜日

アグロフォレストリー認証スタート

 

フルッタフルッタにとって、積年の願いは「アグロフォレストリー第三者認証」でした。

この度、それがついにブラジル政府の産地認証制度(IG)によって実現しました。


アグロフォレストリー農法で作った生産物であることを証明する認証制度を作ろうと、私達が活動を始めたのは約10年前。JICAにその費用負担を打診し、東京農工大学とACTA(トメアスー文化協会)が事業者として申請してから実に長い月日が経ちました。

この度、ブラジル政府によってついに認可され、持続可能な農業の発展拡大への大きな一歩を踏み出しました。

ブラジルのパラー州政府もこの成果を大きく報道し、メディアも多数取り上げています。

https://cacaudetomeacu.org.br/artigo/embarque-do-1-lote-de-cacau-com-selo-de-indicacao-geografica-de-tome-acu

記念すべき出荷第一号は日本向けのカカオ豆で、当社より明治さんに納入する荷物です。

(初出荷を祝うトメアスー市長とCAMTA/ACTAの面々)

この原料で、明治さんは「チョコレートを販売しながら森を蘇らせる」という企業姿勢を見せています。

まさにSDGsの実践企業ですね!

日本向け出荷量は増えており、これに限らず、世界中でサステナブル商品の需要が高まる中、アグロフォレストリー認証カカオが広がることが私達の願いです。

今後はカカオ豆だけでなく、アサイー、アセロラ、マンゴーやクプアスーが様々な商品に原料として使用してもらえるよう働きかけ、世界のメーカーが明治さん同様、サステナブルな商品を供給できる環境を作ることが私達の仕事です。

「誰もが口にする食品で、世の中を変えていく」

長い道のりですが、それが私達の目指す自然資本主義の社会です。

2020年7月22日水曜日

“反論”

先日取材を受けたダイアモンド社の特集が発売されました。

記者の方には、事前に企画名を聞いてもはぐらかされましたので、良い方向での取材ではないことは想像できたのですが、なおさら自分の言葉で正しい情報をご説明したいと思い、取材を受けることにしました。

結果はランキングの発表に伴う(社長の)「大反論!」という企画。特集についてはもちろん、ランキングについても説明を受けていませんでしたので、私としては“反論”できるはずがありません。

同様の取材方法でほかの企業へもインタビューを行ったのだと思いますが、掲載された回答には「言い訳」というキャプションが付いていて、気をもみながらも真摯に答えた経営者の方々の姿勢と比較すると礼を欠くように思います。

“反論”するわけではありませんが、思うことがありましたので一言述べさせていただくと、企業は生き物同様、良い時も悪い時もあり、困難時には必死で再生の努力をします。

あらゆる手法を駆使して運転資金を確保し、従業員を守り、厳しい決断を敢行しながらも金融機関、株主や投資家、事業者らみなさまの支援によって危機を乗り越えてゆくものです。老舗の大企業でも存続を危ぶまれるほどの危機を複数回経験している例は珍しくありません。

この特集内容が自身の生活・仕事において参考になる、と考える読者層がどれだけいるのかわかりませんが、再生を目指して努力を重ねる企業にとっては悪影響にしかならず、さらに厳しい状況へ追い込まれる場合もあり得ます。

ましてや今はコロナ渦で過去にないほどの多くの企業が悲鳴を上げており、1社でも多くの救済が求められる状況です。世界規模で起こっている未曾有の経済不況のなかで、再生の道標となる光を見出し、活性化するような情報を提示できるのがメディアの力だと思うのですが、その力を応援視点ではなく追い込み視点で総力を挙げていることにおいては、実に残念に思います。

同誌のランキングで用いているのはZスコアですが、これを導き出すデータが全て正しく企業の経営状況を示しているとは必ずしも言えません。消費者のみなさんには、こうした経済指数で導き出される情報を「一つのセオリー」として受け取りながら、ほかの指標を交えて複合的に自分が信頼できる情報を導き出す姿勢を期待したいと思います。

私たちが目指す自然資本主義を実現するためには、非効率かもしれないと思いながらも遠回りする道を選択せざるを得ないことが多々あります。人間が考える効率的な成長戦略を、自然の摂理に当てはめるのは不可能です。ほかの企業戦略にも、個々の目指す主義があり、時には回り道を選択して苦悩する局面があるはずです。そうした場面を点として切り取るだけではなく、線として成長するように、企業と消費者がともに築き上げる経済サイクルが循環することを願ってやみません。

2020年7月15日水曜日

学生たちからのメッセージ

7月14日、関西大学商学部の学生を対象にオンライン講義をさせていただきました。



同大学の長谷川教授とは長いお付き合いで、2009年から10年以上講義をする機会をいただいていますが、オンラインでの実施は今回が初めて。毎回多くの学生が参加してくれ、アグロフォレストリーとフルッタフルッタの経済活動について関心を持ってくれるのはうれしいことです。過去に参加してくれた学生のなかには、実際にアマゾンへ渡り、アグロフォレストリーを実体験してくれる熱心な学生も十数人ほどいました。

いま耳を傾けてくれている彼らは、Z世代と言われるジェネレーション。現在の経済社会をを生きる彼らの感性は、「自然とともに生きる」自然資本主義の考え方を理解し、経済のあり方を変える「改革者」になる。私は毎回、このように信じて話をしています。

今年はコロナ渦の状況で、リモートで一人ひとりの目を見て話すといったことができないため、ちゃんと話が伝わるだろうかと心配でしたが、結果は真逆で、今この時期だからこそ、多くの学生が当事者意識をもって熱心に耳を傾けてくれたようです。

「新型コロナの感染拡大と地球温暖化は無縁じゃない。自然のメカニズムに逆らった結果だと思う」

冒頭からこう切り出した私の言葉に、若い世代の人たちも同じ感覚を持ってくれているのか、共鳴してくれているようでした。講義を終えて、学生からいただいたうれしいコメントを大学に許可いただき、抜粋して紹介させていただきます。


「この講義を聞いて、何も深く考えずに買い物をするのをやめて、しっかり環境に配慮されているものを中心に購入するべきだと考えが変わりました」

「環境と共存しながら経済活動を進めていくリアルな方法を知り、消費者としても意識を変えていこうと思いました」

「単一栽培で荒廃した土地を経済活動をすることで回復させる。人と自然が共存することがアグロフォレストリーの成功にとって大切なことだと学びました」

「アグロフォレストリーは、経済活動が動くことにより自然が回復し、農業と経済活動が共存していくというのがとても重要。これから私たちが目指すものであると感じました」

「結局自然には勝てないとおっしゃっていた言葉が強く印象に残りました。こんな時代だからこそ、自然から学べることはまだまだたくさんあるような気がしました」

「元来資本主義経済は多様性を嫌っている。これは多様性は非効率的でありその現状を変えていく必要があると思いました」

「経済活動が継続的に行われていることで自然が回復している、という言葉が1番心に残りました」

「経済活動が進むことで70%のバイオマスが回復したとあり、経済と環境が共存できる取り組みを行っていることが純粋にかっこいい。健康にも満点なアサイーを消費することで自分も自然との共存に貢献したいです」

「マーケットの消費者である私たちは様々なメディアを通して流行に影響され購入しています。持続可能な社会のためにスーパーフードを一種の流行の珍しいモノと捉えるのではなく、志向を変え継続して購入することが望ましいと感じました」

「自分たちの利益だけでなく、世の中のためになるような企業があることに驚きました」

「自分も環境のためにビジネスで貢献したいです」


みなさんは、一人ひとりが未来を切り開く主人公です。
みなさんが自然と共生して健やかに暮らすために、私たちは正しい道を作らねばなりません。