ある報道特集で中村さんの言葉を聞きました。
「ここ(現地)では一人の医者よりも水が必要なことに気づいた」
「水さえあれば農業が再開できるようになり貧困がなくなる。貧困さえなくなれば病気が減り、稼ぐために戦争に行く人もいなくなる。1000人の医者以上の効果があるんです」
「病気を治すために来て、水が必要と灌漑に取り組み、最期は気候変動との戦いです」と環境の大切さを説いておられました。
危機的状況が世界中で報告されています。
アフリカ、ジンバブエの水源、ビクトリア滝でも干ばつで極端に減少し700万の飢えとアフリカ南部4500万人の飢餓が心配されているそうです。
気候変動が生み出す貧困の問題は現実であり深刻です。
温室効果ガス排出量の低い国が高い国の倍以上の被害を受けているのも不公平です。
先進国はこの代償をどうすれば払えるのか?
中村さんはお医者さんでありながら、そんな責任を一身に背負っておられたのです。
私はどうしても他人事には思えません。
90年前にアマゾンに渡った日本人も荒れ果てたアマゾンをアグロフォレストリーで森のような畑を蘇らせ、今では1万ヘクタールを超えました。
それをもっと広げるためにも私は先進国の市場開発で貢献しようとしています。
先進国は胃袋で先程の代償を払えると思います。
すなわち、アフガンの農家から農産物を買うことが先進国の貢献なのです。
アグロフォレストリーの導入も良いかもしれません。
中村さんが生前繰り返し言っておられたように、戦争は何も解決しない。
日本は先進国の中で率先してアクションすべき!
環境省と農水省がタッグを組めばできること。
世界から尊敬される国になるためにはこういう新しいアクションが必要だということ、
中村さんが教えてくれました。
私も彼に習ってもっと勇気を持たねばと反省しています。
ご冥福をお祈りします。
2019年12月18日
サンパウロにて