2021年7月6日火曜日

還暦を迎えました

本日、還暦を迎えました。

ここ数日は、父が還暦を迎えた頃を思い出し、ついに自分の順番がきたのかと不思議な気持ちで過ごす日々で、心では「まだまだ」と思う自分がいますが、孫もできた現実を見つめると、着実に年を重ねていることは否定しようがありません。

この日を迎えるにあたり、特別な準備もすることなく、自分なりの自然体でいよう思っていましたが、どこかで残された時間を意識するのか、ふと、これまでの人生でやり残したことはないかと振り返る気持ちが芽生えました。

アマゾンで森を作る農業・アグロフォレストリーを運営する開拓者たちと出会ったのが2000年。この出会いをきっかけに、自然と人が向き合い、持続的に発展できる未来の経済のあり方を確立させようと決意してから約20年、自分が信じる経済モデルを構築するために走り続けてきた人生に、やり残したという後悔はありません。

しかしその過程では、多くの代償を払ってきたことも事実です。親の期待に応える選択ができなかったこと、家族との大切な時間を犠牲にしてしまったこと、仕事の場面でも人と衝突し、分かりあえずに相手を傷つけることもありました。会社が前進するための改革では、試行錯誤の中で優秀な仲間を失ったりもしました。

今、還暦という節目を迎えるにあたり、そうしたたくさんの犠牲の上に、今の自分が存在しているということを改めて真摯に受け止めています。

私を支えてくれた家族、友人、そして現在、過去すべての社員の皆さん、本当にありがとう。また、多くの投資家、株主に恵まれなければ、絶対にここまで走ってはこれなかったことも痛感しています。

環境破壊が新型コロナウイルスを生み、経済は自然の逆襲の前に脆くも崩れ去りました。もはや、経済ファーストでは人類が発展できないことは明らかです。いまなお、自然とともに生きる、アマゾンで学んだ考えは間違っていなかったと思えます。

幸い、気力と体力はまだ40代?残された人生は、私に夢を懸けてくれた人々に報いるために、力をふりしぼります。

アグロフォレストリーによる自然資本主義の実現は、決して私一人で成し遂げられる目標ではありません。より多くの人に知っていただき、共に推進し、未来へつなげていくような循環サイクルを作るまでまだまだ走り続ける必要があります。

どうかこれからも皆さんのご指導、ご支援、ご鞭撻をよろしくお願いします。

2021年6月8日火曜日

アサイーエナジー15周年





アサイーエナジーが誕生15周年を迎えました。

思えば19年前、初のアサイーを運ぶ船が神戸港に到着した時、冷凍コンテナにぎっしり詰まった黒い塊を見て、これが売れなかったら一貫の終わり。。

膝がガタガタ震えたのを覚えています。

輸入元のアマゾン、トメアス農協の当時の理事長と交渉の末、「長澤さん、そこまで言うんだったらあんたに掛けるからやってみなさい。代金は売れてからでいい。日本に俺たちの商品を紹介してほしい。」

彼らは農業移民として神戸、横浜からブラジル、アマゾンに渡った日本人を親に持つ日系二世の生産者たちでした。帰国の夢が叶わなかった親兄弟の想いを商品に託していたのでしょう。

若造の私がどこまでやれるのか、試されたのかもしれません。

実際は、移民のアマゾン開拓という偉業と、アサイーの力がなければ、続かなかった話です。


その日から、未知のフルーツが日本市場で受け入れられるのか、挑戦の連続でした。

一番苦労したのは、聞いたこともないフルーツを口に運んでもらうハードルの高さでした。まして見た目が黒く、どろどろしているので怖い。果実の味もどちらかと言えば無味で食感は小豆のペーストのような感じ。どうやって提供するのが良いのか、頭を悩ませました。

そこで、誰でも知っている身近なものと組み合わせる方法がよいと考え、バナナを混ぜて甘みをつけたスムージーを作り、直営のジュースバーで売ってみました。アサイー、バナナ入ジュースなのですが、これが後のアサイーエナジーのレシピに繋がります。

あまり知られていませんが、アサイーとバナナの組み合わせは当時のブラジルでさえ存在せず、フルッタフルッタが独自開発したオリジナルの配合です。

最初は「新種の黒いバナナですか?」なんて質問されるお客さんも。確かに味はバナナジュースに似ているので飲みやすく、「美味しい!」と言ってもらえるようになりました。

当時のブラジルではサッカーやサーフィン、格闘技選手から強く支持されていたフルーツなので、日本でも中澤佑二さんや中井祐樹さんといったトップアスリートが火付け役となりましたが、その際もバナナはスポーツに欠かせないと抵抗なく受け入れられました。

こんな経緯からアサイーとバナナという関係が定番化して行き、遂に小売商品として化学合成品を一切使わないナチュラルなエナジージュースという意味を込めて、「アサイーエナジー」の名前が誕生しました。

自然の美味しさとエネルギーをみなぎらせたアサイーエナジーはこうして誕生し、15年間もアサイーの定番として愛され続けているのは嬉しいことです。

それを一番喜び、誇りに思ってくれているのは、敬愛するトメアスの人々だと思います。


毎年マイナーチェンジを繰り返し、現在でもバナナブレンドのアサイーエナジーとストレート系のアサイーベーシックの2商品がフルッタフルッタの看板商品です。

これからも長く愛され続けてほしいと願っています。







2021年5月16日日曜日

トロント大学での実証実験結果

5月14日、トロント大学で実施していた当社アサイー原料を使った細胞実験の結果を公表しました。

IR: https://ssl4.eir-parts.net/doc/2586/tdnet/1969050/00.pdf

広報: https://www.frutafruta.com/news/7149/

コロナ禍の制約もあり、予定より時間がかかりましたが、結果は想像以上に良いものでした。

驚かされたのは、この実験で比較に使用した薬品メーカーの試薬(MCC950)よりも、またオリエンチン単体よりも、自然のアサイー複合体のほうが高い炎症抑制効果が示されたのです。

前回のブログにも書きましたが、新型コロナウイルスによる肺炎などの炎症は、ウイルスによる可能性だけではなく、異物を感知する体内システム(NLRP3インフラソーム)の過剰反応にあり、この原因はまだ医学でも解明できていません。

最近、メディアでも頻繁に報道されているサイトカインストームがこれに当たります。

この状態に陥ると、体内の免疫細胞が暴走し、感染していない正常な細胞までも攻撃して炎症を起こし、いろんな病気が重症化することがわかっています。

このサイトカインストームにアサイーがどう働くのか?

今回の実験では、NLRP3インフラマソームが排出するサイトカインストームの原因物質の一つと言われる、1L-1βを70%削減させることがわかりました。非常に高い炎症抑制効果があることが実証されたわけです。

サイトカインストームはCOVID-19だけでなく、躁うつ病、リュウマチ、アルツハイマーなどの病気でも同様のメカニズムで炎症が引き起こされることが知られています。今回のトロント大学との研究結果は、これらの既知の病気だけではなく、未来の未知のウイルスとの戦いにも同様の効果を発揮してくれる可能性を示唆するものだと思います。

この結果を受け、多くの病で苦しむ人たちのために研究を継続していくことで合意しました。

トロント大学がこの分野でさらなる研究を続けるにあたり、当社のアサイー原料を採用いただけることは大変誇らしいことです。

まずは新型コロナウイルス患者の治療が最優先のため、臨床試験へのステップアップは時期を見ながら実施していくことになりますが、私たちは引き続き、上質で純度の高い原料の生産を変わらず続けながら、研究に必要なアサイー原料を惜しみなく提供していきたいと思います。