2018年5月22日火曜日

決算短信について

16期も赤字決算となってしまいました。
この場をお借りしてすべての株主さま、ステークホルダーの皆さまに深くお詫びします。

当社の状況を説明させて頂きたく思います。

2002年にトメアスのアグロフォレストリーを経済の力で発展させようと起業し、未知のアマゾンフルーツを市場認知させるため様々なプロモーションを実施して約15年、アサイーを健康に良い食品として認知させました。
まだまだ小さな市場ですがアサイーはその類い稀な特性から、必ず青汁のような存在になると確信しています。
昨年、広辞苑に名前が掲載されたことはその一里塚となりました。

しかし一方で、食のファッション化が進み、アサイーも急激なブームを引き起こしたことから、反動で市場の一時的な縮小に繋がってしまいました。

フルッタフルッタは、持続可能性の高い多様性栽培であるアグロフォレストリー農法に惚れこみ、CAMTA(トメアス農協)と独占輸入販売契約を結び、創設以来これを経済的自立させる=購入者となり、また販売者として市場開発を成功させて、産業資本主義経済から、自然と経済が共存できる自然資本主義経済への転換を目指している企業です。

いくつもの難しい理屈より、まず必要なことはエシカルな農業生産物を購入する役割でした。
しかし、これは資本主義経済のセオリーに反しています。。
先進国ビジネスでは、市場がない、あるいは購入先が確定しない限り、仕入れをしないというのが鉄則だからです。

一方で、単一栽培の大規模農業がアマゾン含めた世界中の熱帯林を破壊している事実があります。
効率主義の単一栽培は産業資本主義と直結していて、自然資本を破壊しながら成長しても問題視されません。
でも、自然の多様性を取り入れた農業に置き換えななければ、温暖化が進み、後世につけを回すことになるのです。

経済発展の結果、人類が苦しめられるのは本末転倒です。

私は市場にエシカル原料の需要を増やすことでそれを回避できるという使命感をもっています。
つまり北半球の経済界が率先して地球に優しく人に良い"Good food"を購入する事だと思います。
フルッタフルッタは誰かがやらねばならない事をやろうと。
現に創業から15年、1万3000トン以上のエシカル原料をCAMTAから輸入してきました。

当社のマーケティングはプロダクト・アウト型(生産物優先)です。
原料を仕入れてから、どうすれば売れるかを考えます。
大げさに言えば、背水の陣?的なマーケティングですね(笑)。

良い原料を売れるまで磨き上げる!
これを社内でAFM(アグロフォレストリーマーケティング)と呼んでいます。
その後ろ側には前述の「強い想い」があります。

事実、アサイー商品はそうして誕生し、アサイー、スーパーフードという新しい市場を作りました。
大手チョコレートメーカーの大ヒット商品も当社のアグロフォレストリーカカオ原料を使用して誕生しました。

ミレニアム世代を中心に、体に良いだけでなく「サスティナブルフード」(持続可能食品)を購入したいという消費者が欧米を中心に急増しており、上述の商品が日本でヒットしたのも関係があると思います。
時代は大きく転換していて、サスティナブル食品市場は今後かならず大きくなると確信しています。

課題は市場形成に時間がかかるという事と、その間の運転資金や先行投資、在庫負担が多くかかるということ。
いばらの道でも未来の為に進み続けなければなりません。

16期には反映されませんでしたが、画期的な新商品や国内外の新戦略が今春から着実に効果を出し始めています。
今期は必ず業績回復するものと確信しています。

Work as life.

皆様の末永い応援を宜しくお願いします。

代表取締役
長澤 誠